FaceBook余話~「いいね!」ボタンの哀しみ~ 【 日々雑感 】
2012-10-03
少し前から、FaceBookを毎日チェックすることが習慣になってきた。
とにかく皆さん熱心で、2日間も見ないでいると置いてけ堀に立たされたような気分になってしまう。とは言え、全てを読み込み、コメントをお送りしているわけではない。変わった写真が目に止まったり、お目にかかる機会のある知人の書き込みを見つけたりすると、「いいね!」をクリックするだけのこと。
そんなある日、たまたま目にしたのは、「ご本人」の急逝を知らせる文面だった。ご兄弟が書き込んでいるのだ。しかも、御通夜が済むか済まないかの時間帯に。
私はうろたえた。特段の知己ではないが、度々目にするようになった顔写真の「ご本人」は故人になった。とんでもないことが起きているなかで、伝えずにはいられないご家族の思い。次々と思いが浮かび、それでいてコメントもできず、「いいね!」の語感に抵抗しながらもクリックをするしかなかった。
その後、奥様からも書き込みがあった。画面に向かい、ご冥福をお祈りするしかなかった。
あれから時々考える。
FaceBookでの友人とは何なのだろうか。程よい距離を保ちながら、それでもパーソナルな面を共有している。「一つ釜の飯を食う」という関係にもどこか通ずるものがあるような気もしてきた。 あるいはまた、「遠くの親戚より近くの他人」ということかもしれない。
ただ個人的に願うのは、FaceBookに向き合うときは笑顔で幸せなひと時であってほしい。そしてこの度のことは、ご家族が直前の故人の姿や幸せそうな笑顔を探したら、FaceBookに見つけたのだと思いたい。
きょうの自分は笑顔だろうか。 あなたの笑顔は「いいね!」
← 「足元にある美しさを愛でる時間」前の記事へ |
次の記事へ「考えていますか?誰から学ぶか、を」→